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■外来がんリハビリテーションの必要性
 
下の図は、胸部食道がんの診断で手術(右開胸開腹食道切除胃管再建術)を受けた患者38名を対象に、手術前を100%とした時の、退院時、術後3か月、術後6か月、術後1年時の運動耐容能(SWT; Shuttle Walking Test)、肺機能(%肺活量)、体重の相対値を示したものです(岡山太郎:辻哲也編、がんのリハビリテーションマニュアル:周術期から緩和ケアまで、医学書院、2011年)。
退院時には、運動耐容能は術前の約80%、肺機能は開胸術を行った影響で術前の約60%まで低下し、1年をかけて徐々に回復、体重は嚥下障害(反回神経麻痺、舌骨舌筋群の切離、食道狭窄などが影響)や胃切除(胃管再建)の影響で術前の約90%まで低下し、1年後まで大きな変化がないことがわかります。
入院中は毎日がんリハビリテーションが実施されていても、退院後に自宅において運動習慣を維持することが難しく、嚥下障害や栄養に関するアセスメントや指導が受けられない状況であると、特に虚弱高齢者(フレイル)では、身体コンディションが徐々に低下して、肺炎など合併症を併発し再入院となったり、要介護状態に陥ったりするリスクが高まることが予想されます。
 
■外来がんリハビリテーションプログラムの開発
 
■外来がんリハビリテーションプログラムの導入効果